
雨に濡れた木々の緑が、いっそう深みを増す季節となりました。
庭には紫陽花が、そっと咲いています。

写真の中に並ぶ本は、祖父が長年大切にしていた蔵書の一部です。

庭に咲く紫陽花は、生前、祖母がこよなく愛し少しずつ植え育ててきたものです。

毎年この季節になると、家のあちらこちらへ活け、六月ならではの彩りを楽しんでいます。

写真に写る木彫りのお盆は、亡き父が丁寧に彫り上げて作ったものです。

木を慈しみ、手仕事を大切にしていた父の想いが、そのぬくもりとともに今も残っています。

そのお盆に添えた竹籠は、父が裏山で竹を切り出し、竹ひごを作り、
母が一つひとつ心を込めて編み上げたものです。

父の手仕事と、母の手仕事が一つになって生まれた、大切な暮らしの道具です。

本を愛した祖父。
花を愛した祖母。
木を慈しみ、ものづくりを楽しんだ父。
そして、その想いを今も暮らしの中で大切に受け継ぐ母。

家族が日々の暮らしの中で愛し、使い、守り続けてきたもの。

それらに囲まれていると、時を超えて家族のぬくもりに包まれているような、
そんな穏やかな気持ちになります。
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